脳梗塞は、脳へ血液を送る血管が詰まり、脳組織が酸素不足で障害される疾患である。主因は、頸動脈・脳動脈の動脈硬化による血栓、細い穿通枝が高血圧で傷むラクナ梗塞、心房細動などで心臓内にできた血栓が脳へ飛ぶ心原性塞栓である。特に心房細動による心原性脳塞栓症は突然太い血管を閉塞しやすく、重症化しやすい。死亡率や後遺症リスクも高く、早期発見と抗凝固療法による予防が重要である。
心原性脳塞栓の機序:4ステップ
- 心房細動により心房内血流がよどむ
心房細動では心房が規則的に収縮できず、特に左心耳で血液が停滞しやすくなる。 - 左心房・左心耳に血栓が形成される
血流停滞により凝固系が働き、左心房内に血栓ができる。高齢、高血圧、心不全、糖尿病などがあると血栓形成リスクは高まる。 - 血栓が剥がれて脳動脈へ流れる
心臓内でできた血栓が血流に乗り、左心室、大動脈、頸動脈を経て脳動脈へ到達する。 - 脳動脈を急に閉塞し、広範な脳梗塞を起こす
比較的大きな血栓が太い脳動脈を突然閉塞しやすいため、重症化しやすく、死亡率や後遺症リスクが高い。