腺がんと扁平上皮癌

腺がんは、粘液などを分泌する腺細胞に似た性質をもつ細胞から発生するがんで、肺がんでは最も多い組織型である。肺の末梢に発生しやすく、胸部X線やCTで「肺野型」として見つかることが多い。喫煙との関連はあるが、非喫煙者や女性にも発生する。進行は比較的緩やかな例から早期に転移する例まで幅があり、EGFRなどの遺伝子異常を伴うことがあるため、治療では病理診断と遺伝子検査が重要となる。









腺がんのCT画像の特徴

肺腺がんは肺野末梢部に発生しやすく、CTでは孤立性結節として見つかることが多い。早期病変ではすりガラス状陰影〈GGO〉を示すことがあり、進行すると内部に充実成分を伴う部分充実結節充実性結節となる。典型的には、辺縁のスピキュラ〈棘状突起〉胸膜陥入像血管・気管支の収束像が見られる。国立がん研究センターの研究資料でも、GGOを含む小型肺腺がん病変がthin-section CTで検出されることが記載されている。(国立文化財機構)

扁平上皮がんのCT画像の特徴

扁平上皮がんは肺門部・中枢気管支近くに発生しやすい。CTでは、太い気管支に接する中枢性腫瘤気管支壁肥厚気管支狭窄・閉塞として見えることがある。閉塞により末梢側に無気肺閉塞性肺炎を伴う点が重要。腫瘍内部に壊死を起こしやすく、空洞形成を示すことも特徴的である。画像所見として中枢側発生と空洞形成が比較的多いことが報告されている。(岩手県立技術専門学校)

項目腺がん扁平上皮がん
好発部位肺野末梢肺門部・中枢気管支
典型CT所見GGO、部分充実結節、末梢結節中枢性腫瘤、気管支狭窄
辺縁スピキュラ、胸膜陥入分葉状、気管支閉塞を伴う
随伴所見血管収束、胸膜陥入無気肺、閉塞性肺炎、空洞形成
臨床的手がかり検診CTで偶然発見されやすい咳・血痰、肺炎遷延で発見されやすい

1行でまとめると、腺がんは末梢のGGO〜結節、扁平上皮がんは中枢気管支周囲の腫瘤・閉塞・空洞形成がCT上の代表所見である。

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