間質性肺炎は、肺胞の壁や周囲の「間質」に炎症が起こり、線維化によって肺が硬くなる疾患群である。肺が膨らみにくくなり、酸素を血液へ取り込みにくくなるため、労作時の息切れ、乾いた咳、低酸素血症を生じる。進行すると肺線維症となり、呼吸機能が不可逆的に低下する。原因が推測できるものの中で多いのは、膠原病に伴う間質性肺炎である。特に、関節リウマチ、皮膚筋炎・多発性筋炎などで起こりやすい
機序 5ステップ
- 遺伝素因・喫煙・環境曝露
喫煙や粉じん曝露などで肺上皮が傷害される。肺局所でタンパク質のシトルリン化が起こりやすくなる。 - シトルリン化タンパク質への自己免疫反応
シトルリン化タンパク質に対して、抗CCP抗体/ACPAなどの自己抗体が作られる。RA-ILDではRF陽性、ACPA陽性、高抗体価がリスク因子として関連する。 - 肺胞壁・間質で慢性炎症
自己抗体、免疫複合体、T細胞、B細胞、マクロファージなどが肺胞周囲で炎症を維持する。TNF-α、IL-6、IL-17などの炎症性サイトカインが肺胞上皮傷害を進める。 - 線維芽細胞の活性化
炎症が持続すると、TGF-βなどの線維化促進因子により線維芽細胞が筋線維芽細胞へ変化し、コラーゲンなどの細胞外基質を過剰に産生する。TGF-βは肺線維化で重要な因子とされ、RA関連肺線維症でも関与が示されている。 - 肺の硬化・ガス交換障害
肺胞壁が厚く硬くなり、肺が膨らみにくくなる。結果として拘束性換気障害、DLCO低下、低酸素血症、労作時息切れ、乾性咳嗽が出現する。